Hair Trend News
HAIR BY CHINATSU(SIGNO)
2016/9/23 @Palazzo Reale di Milano
ATSUSHI NAKASHIMA
2003年、第20回オンワードファッション大賞に出品し、オートクチュールのテクニックを使った作品が認められ、グランプリを受賞。その際、審査員であったジャンポールゴルチェに声をかけられてフランスに渡る。
2004年、ジャンポールゴルチェのアシスタントデザイナーに就任。2009年セカンドライン(カジュアル)メンズ・レディースの責任者になる。
2010年、ジャンポールゴルチェに籍を置きながら自身のブランド「PLOR(プロール)」をスタートさせる。翌2011年、プロールから、自身の名前を冠した「ATSUSHI NAKASHIMA(アツシ ナカシマ)」にブランドを変更する。
2012年、Mercedes-Benz Fashion Week TOKYOでコレクションを初のランウェイ形式で発表。
2016年、「DHL Exported」の受賞によってミラノファッションウィークでのランウェイショーを獲得。ミラノデビューを果たす。
「MORPHING」
◆
ある物体から別の物体へと変形し補完して完成する。変身・変化。
作品説明
- コンビネーション
あらかじめ異なるアイテムを作り、その中間の形状を生成することで、表情を変化させる。 - ズームアップ
クラシック柄の素材(ブロックチェックやドット柄)やアイテム自体に近寄ってゆくように大写しディテール(素材の切り替えによって表現)をより強調させる。 - カットジャガード
ブロックチェックの一部分の糸を織り込まず表に出すことによりノイズのような効果を生み出す。 迷彩柄をクラッシュさせた組織を作り上げ、フィラメンとウーリー糸を使うことにより独特な立体感を生み出す。 - 3Dプリントシューズ
2016AWコレクションに引き続き、3D技術を使ってデザインした球体型の3Dプリントシューズ。前回から更に発展させ、FDM方式(Fused DepositionModeling/熱溶解積層法)を取り入れ、塗装などの後処理はせず、フィラメントカラーを活かした合理的なデザインへ。 また、構造解析を経て十分な強度が保たれる事を検証した。 - メッシュバック
シューズ同様、アイコニックな球体モチーフをデザインシタメッシュバック。安定構造である「正六角形」の集合体により、あらゆる方向に等しい特性を持つ、宇宙分野でも使われるハイテク素材を成型し、軽量でミニマルなデザインを実現した。 - ショーミュージックコラボレーション
堂本剛×ATSUSHI NAKASHIMA Shamanippon-ラカチノトヒ-を聞き、和の要素を取り入れたアート的な感覚の作品作りに、共感しコラボレーションが実現。
来場者へ、デザイナーからのメッセージ
“Fashion is the way for me to combine tradition and modernity. It links different cultures and people.”
中島氏にとってファッションとは、伝統的なものと現代的なものを結びつける方法。それは、他の文化や違う人種の人々をつなげていく。
HAIR STYLING / CHINATSU
Hair Keyword 「いろいろなBAD GIRL」
モデルそれぞれの個性を活かしたスタイル。
デザイナー、スタイリストと話し合う中で、今回のミラノでは、とにかく自分たちのファッション・世界観を突き抜けてプレゼンしたい、という方向に。「やりすぎ」を気にしてやらないのではなく、良いも悪いも含めてしっかりと印象を残し、ランウェイを見た人がしっかり「反応する」ものにすることを目指しました。
美しいラインのデザインも多い中で、ATSUSHI NAKASHIMAが持つイメージは、決して「清楚」ではなく、女性らしい中にもかっこよさが不可欠。そのような中で生まれた今回のヘアスタイルイメージが『BAD GIRL』。いろいろなバッドガールを作りたいと思い、モデルそれぞれの個性を活かしたスタイルとしてその中にかっこよさ、可愛さ、自然さをキープしながらクリエイションしました。
Tips
POINT & STEP by STEP
■ Big hair
テクニアート プリで根本全体を立ち上げるようブローし、その後針金に八の字になるよう平巻きし毛先まで巻き込む。毛先にアルミホイルを巻いてほどけないようにキープし、ストレートアイロンでプレスしていく。(アルミホイルは髪がほどけない、熱を通す、アイロンでも溶けない優秀アイテム!)熱を冷ましてから、手で丁寧にほぐして、ボリュームを出す。ウェーブの中にも他の質感を織り交ぜる為に、ランダムにウェーブの上から更にワッフルアイロンでプレス。1つのビッグシルエットの中に、高級感を残したまま、他の質感を入れることでライトの下で髪が動いた時のニュアンスを計算。仕上げは髪質に応じてエアーフィックスか、エルネット ピュールでホールド。
■ Center Parts
テクニアート プリを全体に塗布して、ストレートアイロンでブローする。完璧なセンターパートをとり頭蓋骨に沿わせるようにブロー。表面にエアーフィックス、中間毛先はエルネット ピュールで仕上げる。
■ Twins
全体をテクニアート プリで根本が立ち上がるようにブロー、毛量が少ないモデルはエクステンションで厚みを揃える。ネジピンで巻き、アイロンで型をいかせてブラシで丁寧にほぐす。正確に同じ打点でサイドにハーフアップに縛る。仕上げは エアーフェックス/エルネット
■ All Back
根元にテクニアート フィックスマックスで方向を付け、そのあとにフェックスデザインとバランス3 エクトラハードで表面に方向性、束感を表現することで、ワイルドな印象にしながらも高級感を演出。
テクニアート プリ
<ローションミスト>
テクニアート
エアー フィックス
<スプレー>
<スプレー>
テクニアート フィックス マックス
<ジェル>
<ジェル>
テクニアート フィックス デザイン
<ローションミスト>
<ローションミスト>
エルネット ピュール
<ヘアスプレー>
バランス 3 エクトラハード
<ムース>
Main hair director :CHINATSUさん(SIGNO)より
http://signo-tokyo.co.jp/hairmake-up/chinatsu/
海外のショーではモデルが時間通りに入ってこないことは当たり前。前のショーから流れてくることも多く、今回もメインのモデル2人がショー開始20分前にやっと到着するというバタバタぶりでした。しかも1人はボンバーヘッドのまま来る始末・・・そんな時、我々のリファレンスは全く違うヘアを作ることになっていることを把握している人は、私に「洗いますか?」と聞く前にモデルを捕まえてシャンプーに連れて行きます。こうした機転が利くかどうかができるできないを分けると思います。全体を把握し、今自分がすべきことを判断し、実際に動けるかどうかの度量は、サロンワークにも大きく通じる部分と思います。
今回、モデル体数が多かったにもかかわらずモデルのヘアをバラバラにしたのは私にとっても大きな挑戦でしたが、遠いミラノの地まで駆けつけてくれたサポートサロンの皆様のおかげで実現することができました。ミラノまで来てもらうからには普通のピンヘルは必要ないので、本当に技術者として動けるよう事前に2回のセミナーを設けて準備を重ねました。各自サロンでも練習してくれていましたが、本番になるとやはりガッチガチになってしまい、全く動けていない人もいましたね(苦笑)。それでも悔しい気持ちを持ってくれたようで、こうした経験が今後の美容人生の糧になってくれれば本望です。
私自身、もっとできる、まだまだやりたい!と思っています。ショーでしか味わえないこの臨場感をぜひ多くの美容師さんにも経験してもらいたいです。
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木村 真智子さん
H3O(hair menou ) http://hair-menou.net/index.html
今回のチームとなるメンバーとは事前の講習で初顔合わせをし、現地に着いてからはヘアメイクテスト、エクステの仕込み、練習と、とても長い時間を共有したように思います。皆さんとの交流でたくさんの刺激をもらいましたし、CHINATSUさんからは美容に対する情熱を頂きました。本番あの緊張感の中、チームで作り上げられたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
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山根 淳さん
H3O(hair menou ) http://hair-menou.net/index.html
ミラノでのショーはたくさんの驚きと刺激ある毎日でした!
始めにCHINATSUさんの作品を目の当たりにして驚きと感動でした。講習会からミラノコレックション本番終了まで基礎の大切さや美容へ対しての熱意と作品へ対してのこだわり、情熱が近くで感じられてとても良い経験をさせて頂きました!
今回参加させて頂いて改めて、美容の楽しさや美容のやりがいを学ぶ事ができました!今、サロンワークをさせて頂いて居る時も時々ミラノで学んだ事や教わったこと活かしながら新たな目標に向かって頑張っています!本当にありがとうございました!
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小部 幸司さん
LUXE BEAUTE http://beauty.hotpepper.jp/slnH000234388/stylist/T000171477/
当日レアーレ宮殿の会場に着くとCHINATSUさんがまず600年もの歴史があるランウェイの会場を見せてくれて「事の重大さがわかっただろう」の一言。完全に意識が高まりました。その会場でヘアのベース作り、バックステージでモデルさんのサポートなど刺激的で貴重な体験でした。
反省点はもっとスピーディーにできたら良かったです。ブロー等ベース作りの重要性が再確認できたのでサロンワークやフォトクリエーションにも活かします。
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米澤ひとみさん
ZENKO表参道店 http://www.zenko-hair.com/
CHINATSUさんのサポートメンバーに入るのは4回目でしたが、海外のコレクションは初めてで、ファションウィーク東京とは違う緊張感がありました。
今回のスタイルはモデルそれぞれ、全く異なるスタイルで、同じ『bad girl』を表現するという中、それぞれのスタイルにCHINATSUさんの細かいこだわりがあり、それを完璧に仕上げる仕事ぶり、そしてスピードをバックステージで間近で見れてとても、勉強になりました。
CHINATSUさんのモデルや周りのスタッフへの気遣いも素晴らしかったです。
サロンの仕事も同じ様に完璧な仕事、周りへの気配りや感謝を忘れず、よりしっかり出来るようにしていこうと思います。
貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
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奈倉彰子さん
ZENKO 青山店 http://www.zenko-hair.com/
今回は、CHINATSUさんにヘアスタイリストとしての基礎技術を丁寧に何度も教えて頂き、伝えていただいたことで、様々な考えや、ポリシーをたくさん感じられたことがプロフェッショナルとして、今後の未来の自分にたくさんの幅や可能性を見出せる経験となりました。
他の国や他のサロンからの方々との交流もいろいろと学びがあり、美容師としての自分の活動や制作にもたくさん活かしていきたいと思います。
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草木恵美子さん
ZENKO八王子店 http://www.zenko-hair.com/
はじめてバックステージに参加させていただきました。
練習もやれるだけやったつもりでしたが、ちょっと考えが甘かったみたいです。
悔しい部分もありますが、普段の営業では感じられない緊張感、緊迫感があり、とてもいい経験ができて本当に良かったです。
技術の面でも、精神面でも、普段の営業に活かせそうだと感じたので、これから、自分のお客様やお店のお客様に喜んでいただけるように、この経験を生かして仕事に取り組んで行きたいと思います。
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小森 聖子さん
ZENKOシェール店 http://www.zenko-hair.com/
とても新鮮でとても刺激的な一週間でした。
尊敬するCHINATSUさんの技術やスタイルを直々に教えてもらい同じく出来るように練習していく中で、手伝うのではなく私がスタイルを作るんだ。という責任感が沸いていきました。
ヘアアーティストとしての役割ややるべき事など強い情熱をストレートに感じ、美容師として大事な事を再確認した貴重な経験でした。
今回学んだ事をこれからの美容師人生に活かしていきたいと思います。
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館野健司さん
tateno http://tateno-hair.com/
今回は良い経験になりました。
何もできず、バックステージから何かを学びとる以前にいろいろ考えさせられた気がします。
積極性に欠けている自分は、一緒に頑張った皆さんにチームワークの大事さを学びました。
沢山支えていただいて、美容師としてもステップアップできた気がします。
バックステージに立つ事は1つの目標だったのですが、今回はノーカウントにして、もっと充実感を持てるくらいチカラをつけて参加したいです。
どうせならCHINATSUさんの言っていた、「上に誰もいない、上に立つ人しか見れない世界」みたいなものを見れる所まで頑張るつもりです。ありがとうございました。