【イベント概要】
2016年10月11日(火)、東京都目黒区・恵比寿ガーデンルームに於いて、中二会とプロファイバーがコラボしたスタイリング・カットショー「This is 中二会」が開催されました。美容業界でいま最も旬なスタイリスト・グループの一つ、中二会の初めてのヘアショーとなる本イベントは、多くの観客の熱気に包まれました。
“中学校の時間割”をコンセプトに、メンバー5人がそれぞれ‘歴史’、‘物理’、‘国語’、‘数学’、‘美術’の5つの科目に沿ってカットとスタイリングを披露しました。「~中二の頃って楽しかったよな、でも今でもおもろいよな~」と仕事も遊びも全力で取り組む5人が、それぞれ持ち前のカット技術を展開。中二会7箇条にもある「リアルを見せる」「切ることにこだわる」という信条を体現するステージとなりました。
続く「ホームルーム」(座談会)では全員が学ランで登場し、会場は笑いの渦に巻き込まれました。日本ロレアル㈱ プロフェッショナルプロダクツ事業部 広報本部部長の安尾美由紀が先生に扮し、中二会の活動やそれぞれの美容へのこだわりを質問すると、観客はリアルな言葉に聞き入っていました。
ファイナルでは、真っ白なコスチュームに身を包んだモデルと共に、5人が一斉にステージに登場。同時にカットをする姿は、まさに圧巻。リアルなカットテクニックで観客を魅了しました。
【中二会とは】
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青山・原宿エリアのトップサロンで活躍するオーナーやディレクター5名によって結成。昭和47年生まれのメンバー5人、豊田永秀氏(STRAMA)、MARBOH氏(MAGNOLiA)、桜井章生氏(Velvet on the Beach)、VAN氏(Cocoon)、塚本繁氏(k-two)らが、美容に対する熱い想いを胸に、技術は真剣・中二レベルの会話も飛び出しながら遊びも真剣に取り組むグループ。
豊田永秀氏(STRAMA)
1972年7月18日生まれ、愛知県出身。中部美容専門学校卒業後、愛知・都内各1店舗を経て『 STRAMA 』をオープン。(現『 CLARICA&STRAMA 』)
MARBOH氏(MAGNOLiA)
マーボー。1974年1月2 0日生まれ、茨城県出身。日本美容専門学校卒業後、都内1店舗を経て『 MAGNOLiA青山 』をオープン。2016年には『 MAGNOLiA原宿 』をオープン
桜井章生氏(Velvet on the Beach)
桜井章生。1973年1月19日生まれ、京都府出身。高津理容美容専門学校卒業後、都内1店舗を経て『 hair lounge BEACH 』、『 Velvet on the Beach 』をオープン。
VAN氏(Cocoon)
バン。1972年6月18日生まれ、長崎県出身。大村美容ファッション専門学校を卒業後、都内2店舗を経て『 Cocoon 』をオープン。
塚本繁氏(k-two)
1973年2月25日生まれ、大阪府出身。ル・トーア東亜美容専門学校卒業後、関西にて1店舗を経て『 K-tow エフェクト 』入社。現在同店代表を務める。
1st period
【1限目:“社会” × 桜井章生氏(Velvet on the Beach)】
「カルチャーから見たデザインの歴史」
60’s、70’s、80’s、90’sとそれぞれの年代に影響を与えた音楽や映画から、ヘアとファッションを桜井氏の目線で切り取ると…? ビートルズやキス、ボン・ジョヴィにニルバーナと年代ごとを代表する音楽や、サタデーナイトフィーバー、フィフスエレメントといった映画がスクリーンに次々と映し出されました。
ステージには各時代を反映しながら現代のエッセンスを注入しました。4体のウイッグが飾られ、その前でミディアムレイヤーをカット。繊細な顔周りをレザーで作り、シザーで色気をはらんだフォルムを創り上げました。
2nd period
【2限目:“物理” × MARBOH氏(MAGNOLiA)】
「髪が落ちる位置を計算しつくす」
万有引力・振り子の原理・絶対空間といった一見ヘアスタイルとは何の関係もなさそうな物理も、パーマの魔術師MARBOH氏にかかると、すべてがつながって見えてきます。髪が落ちる、すなわち万有引力を応用し、カットは落ちる位置を計算しつくした技術。パーマは振り子のように浮遊する毛束感をいかにナチュラルかつオシャレに見せるかがカギを握ります。
顔を髪で覆い尽くしたモデルはサイドやバックのカットが終わる最後の最後まで、そのままの状態。ぱっと顔を上げ、シンメトリーなカットスタイルをアシンメトリーにスタイリングされたモデルを見て観客はどよめきをあげました。
3rd period
【3限目:“国語” × 豊田永秀氏(STRAMA)】
「4文字熟語“百折不撓”に込めたメッセージ」
斬新奇抜・意気軒高・無我夢中・日進月歩…と浮かんでは消えていく4文字熟語から始まったこのステージ。数多く浮かび上がる4文字熟語の中から、最後に出てきたのは“百折不撓(ひゃくせつふとう)”。これは何度失敗しても信念を曲げないという意味の4字熟語。そこに、豊田氏の美容へ自分へ、そして観客へのメッセージが込められていました。
ヘアショーはモデルが正面を向いてカットするもの、という概念を打ちこわし、モデルは後ろ向きにスタンバイ。えり足のストレートラインや、V字バングなどラインにこだわったカットを披露しました。
4th period
【4限目:“数学” × 塚本繁氏(k-two)】
「(G+L)×V-S=??が導くヘアの方程式」
中二会きっての頭脳派と呼ばれる塚本氏。美しさにつながる数学の公式を編み出し、そこに技術をあてはめた新しい挑戦を行いました。(G+L)×V-S=??とは、Gがグラデーション、Lがレイヤー、VがV字バング、Sがソギの意味。さあ、そこからどんなスタイルが生まれるのでしょうか。
フロントをビビッドなピンクに染め、シンプルな白いコスチュームをまとったモデルが登場。スクリーンに流れるテクニック解説とモデルへの実際のカットを見比べるという、興味深いステージ展開となりました。
5th period
【5限目:“美術” × VAN氏(Cocoon)】
「造形美で魅せるノンブローカットの技法」
スクリーンに映し出されたのは、建築家アントニオ・ガウディの「創造的であろうとして、意味の無いものを付け加えてはいけない。自然の原理をよく観察し、それをよりよくしようと努力するだけでいい」という名言。美の技術を持っている、すなわち美容師であるというメッセージを発信しながらのステージとなりました。
サロンワークのルーティンをぶっ壊す、と宣言した通り、VAN氏オリジナルの技術ノンブローカットでスタイリングせずにヘアショーを完成させるという力強いステージを披露。まるで絵画を思わせるシンプルかつ美しい仕上がりが完成しました。
Homeroom
【ホームルーム:座談会】
日本ロレアル㈱ プロフェッショナル プロダクツ事業部 広報本部部長の安尾美由紀が先生に扮し「起立!気をつけ!礼!」から始まった「ホームルーム」。ここでは、中二会のポリシーや、それぞれの技術のこだわりなどをテーマにトークが繰り広げられました。こだわりの学ラン姿を立って見せるシーンでは、会場が大爆笑。仕事と遊び、どちらも本気で取り組む中二会らしい座談会となりました。
Comments
豊田永秀氏(STRAMA)
「こてさきでパパっと簡単にできるテクニックじゃなく、プロとして技術を磨いていきたいですね。今回5人でショーを手掛けたのは、中二会として初の試み。5人の個性がバラバラだからこそ、1つになった時の感動がすごくて本当に楽しいステージになりました」
MARBOH氏(MAGNOLiA)
「40歳を過ぎてもユーモアを持って、楽しく技術も遊びも学んでいく、それが中二会です。ステージや撮影で得たエッセンスを、いかにサロンワークに落とし込んでいくかが僕の課題。派手さもありながら、しっかり似合わせる、そんなスタイルを提案していきたいです」
桜井章生氏(Velvet on the Beach)
「急にヘアショーをやるからといって、ネタが湧き出てくるわけではない。僕はあくまでもサロンワークの延長線上にショーは存在すると思っています。僕の根底にあるロングのレイヤースタイルを、グラマラスでロックな女性像に似合わせて打ち出しました」
VAN氏(Cocoon)
「ブローに頼らずカットにこだわり、ウォッシュ&ゴーのノンブローカットが僕の信条。ヘアショーだと華やかなスタイリングの見せ場が多い中、あえてカットのみで勝負しています。これからも中二会らしいステージをお見せできる日をお楽しみに!」
塚本繁氏(k-two)
「僕はサロンワークとショーは別物と切り離しているんです。ヘアショーでは、思い切り好きなことをやり切る。カットデザインを追及して、没頭する時間が楽しいんですよね。こんな時間があるからこそ、日々のサロンワークにも全力投球です!」
Profiber Presentation
【プロファイバー プレゼンテーション】
続いて、日本ロレアル㈱ ロレアル プロフェッショナル事業部 マーケティング本部 松岡優典がプロファイバーについてプレゼンテーションを行いました。美容業界や、市場を取り巻く現状が語られ、「ダメージの根本的な解決」「補修効果の持続性」が顧客満足度のカギを握ると説明。
中二会の「リアルにこだわる」ヘアデザインの仕上がりを支えるためには、その場しのぎのダメージケアではなく、芯から生まれ変わり素材となる美しい髪を作ること。そのためのツールとしてサロンプログラムとホームプラグラムが連動し、補修効果が4週間持続するプロファイバーのテクノロジーに観客は熱心にメモを取っていました。
【部活動:中二会ヘアショー】
最後を締めくくったのは、5人全員によるコラボヘアショー。フリーテーマのもと、5人それぞれが得意の技術や感性を活かし、ステージ上でモデルを切り上げました。今最も注目を集める5人が一堂に会するとあって、会場の熱気は最高潮に。フィナーレでは会場が割れんばかりの拍手の中、アツイ男たちのイベントは幕を閉じました。